◎自転車で交通事故に遭われた方へ
- ○ 自転車に乗っていたら、車にはねられた
- ○ 自転車で走っていたら、交差点で車やバイクに巻き込まれた
- ○ 後遺障害が残ったので、認定を受けたい
- ○ まだ治っていないのに、治療費を打ち切ると言われた
- ○ 過失割合が適正かどうか分からない
- ○ 慰謝料が安すぎると思う
自転車で交通事故に遭い、このようなことでお悩みの場合には、山口の弁護士がお力になります。
1.自転車事故の特殊性
交通事故の中でも、自転車事故には他の類型にはない特徴がいくつかあります。
1つには、自転車は道路交通法上「車両」扱いとなるけれども、「免許制度」が採用されていないことです。
まず、自転車は、歩行者と近いイメージで捉えられていることもありますが、道路交通法上は「車両」扱いとなるので、「車両」が守るべきルールを遵守する必要があります。違反行為をしていると、事故に遭ったときの過失割合が高くなります。
一方、自転車には免許制度がありません。そこで、子どもや高齢者などの判断能力や身体能力が不十分な方でも、運転をしています。こうした方が被害者となっている場合、事故を避けるための適切な行動を期待しにくいので、加害者にはより高い注意義務が課されます。すなわち、加害者の過失割合が上がり、被害者の過失割合が通常よりも下がるのです。
さらに、自転車の場合、エンジンが搭載されていないとはいえ、かなりのスピードを出していることもあります。その場合、車や単車などと衝突すると、被害者が重傷を負ったりときには死亡したりしてしまう事例も見られます。
以上のような特殊性により、自転車事故に遭ったときには、過失割合の点や怪我の治療、後遺障害認定などにおいて、適切に対応する必要があると言えます。
2.人身傷害補償保険を使えるケースがある
自転車事故に遭った場合、加害者や加害者の保険会社による損害賠償金のみならず、自分が加入している保険から支払いを受けられる可能性もあります。
まず、自動車保険の「人身傷害補償保険」が考えられます。
人身傷害補償保険は、基本的には、契約自動車に乗車していた人が交通事故で死傷した場合に保険金が支払われる保険ですが、「車内補償型」と「車外補償型」があります。
車外補償型の場合には、自動車に乗車中でなくても、補償を受けられます。たとえば、歩行中や自転車に乗車中、他の車(友人の車やタクシーなど)に乗車中であっても支払いを受けることができるのです。
自分の保険だけではなく、家族が加入している自動車保険が適用される可能性もあるので、事故に遭ったら、まずは自動車保険の加入状況をチェックしましょう。
3.自転車保険の傷害保険について
自動車保険に加入していない場合や、人身傷害補償保険が車内補償型になっていて適用外である場合でも「自転車保険」を利用できる可能性があります。
近年では、兵庫県や大阪府など、自転車を運転するときに自転車保険への加入が義務づけられている自治体もあり、自転車保険への加入者が増加しています。
そして、自転車保険には「傷害保険」がついています。これに加入していると、契約者が自転車に乗車していて死傷したときに、定まった金額の補償を受けることができます。
つまり、自転車保険には、加害者になったときに相手に賠償金を支払うためだけではなく、運転者(加入者)本人を守る効果もあるのです。
そこで、自転車事故に遭ったら、自転車事故の加入状況も確認しましょう。適用を受けられるなら、忘れずに保険金の請求を行うべきです。
4.後遺障害等級認定について
自転車事故では、被害者が重傷を負うこともあります。その場合には、身体のさまざまな部分に後遺症が残ってしまうことも考えられます。
後遺症が残ったら、加害者の自賠責保険に対し、後遺障害認定請求をしなければなりません。後遺障害として認定されて、はじめて等級に応じた後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益の支払いを受けることができるからです。
後遺障害等級認定請求をするときには、適切な方法で治療を受けて、検査資料を集めて、どの後遺障害の症状に該当するかを見極めて、的確に立証活動を行う必要があります。
専門的な知識とノウハウが必要となるため、被害者がご自身で後遺障害認定請求をしても、思うように等級が認定されず、悔しい思いをされることも多いです。これから後遺障害認定を受けようとされているなら、一度、弁護士までご相談ください。
5.慰謝料請求は弁護士に依頼すべき
自転車事故に遭ったら、加害者や加害者保険会社と示談交渉をしなければなりません。
ただ、被害者がご自身で示談に望まれると、さまざまな点で不利になってしまう可能性があります。
まずは、保険会社が低額な「任意保険基準」をあてはめて計算するので、賠償金のベースが下げられてしまうことが問題です。
また、被害者側に高い過失割合を割り当てられて、大きく過失相殺されて賠償金が減額されるケースもあります。
さらに、保険会社との示談交渉が、被害者にとって大きな精神的ストレスになることがあります。たとえば子どもが被害者になったときに親が示談交渉を進めることは、親にとってかなりの負担となることは想像に難くないでしょう。
被害者の後遺障害や命について、「お金」で解決することに抵抗があるケースもありますし、相手の保険会社から値切られると、やり場のない怒りがわき上がってきて、冷静に判断することも難しくなるものです。
このようなとき、交通事故に積極的な取り組みを進めている当事務所の弁護士がお力になります。親身になってお話をお伺いしますので、自転車事故に遭われたら、まずはお気軽にご相談ください。