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学校事故について
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◎学校事故について

子どもが学校に通っていると「事故」に遭ってしまうケースがあります。
たとえば実験中にやけどをすることもありますし、体育の授業中に熱中症になったり他の子どもから暴行を受けたりすることもあるでしょう。
このような「学校事故」が起こったとき、誰がどのような形で損害賠償をしてくれるのでしょうか?
今回は、学校事故の具体的な事例や賠償金の支払い義務者や内容、対処方法のポイントなどの必要な知識を、山口の弁護士が解説します。

1.学校事故とは

「学校事故」とは、学校内で起こる事故全般を指します。 たとえば、以下のように子どもが被害者となるさまざまな事故が起こる可能性があります。
  • ○ 体育の授業中や部活の最中に熱中症で倒れた
  • ○ プールの授業中に溺れた
  • ○ 理科の実験中にやけどをした
  • ○ 友人ともめて暴行を受けた
  • ○ 廊下を走っていて転倒し、ケガをした
  • ○ 運動場で、ボールが飛んできて顔面に当たった
子どもが学校に通っている限り、100%学校事故を避けることは不可能ですから、事故に遭ったとき、誰がどのような形で賠償をしてくれるのかを知っておきましょう。

2.学校事故の賠償金支払い義務者

学校事故に遭ったら、誰に賠償請求できるかが問題になりやすいです。この場合の賠償金支払い義務者は、ケースによって異なります。

2-1.学校に賠償義務が生じるケース

まずは、学校に支払義務が発生するケースがあります。
1つは教師の行動が不適切で不法行為に該当する場合です。 民間の学校の場合には、教師は学校に雇われている「被用者(使用人)」ですから、教師が不法行為を行った場合には、学校に「使用者責任」という損害賠償責任が発生します。
国公立の学校の場合、教師の行動が不法行為に該当するならば「国家賠償請求」が可能となり、やはり学校に責任が発生します。
また、学校側の管理体制に不適切な点があった場合には、学校の安全配慮義務違反が認められます。
民間の学校の場合には、学校自身に契約責任が成立しますし、国公立の場合には、やはり国家賠償請求が可能です。

2-2.教師や他の児童に支払義務があるケース

次に、教師や他の児童に責任が発生するケースがあります。
まず民間の学校の場合、教師が体罰を加えたり過失で子どもにけがをさせたりした場合には、教師個人が賠償義務を負います。
これに対して国公立の場合には、教師個人は責任を負いません。
子ども同士の喧嘩や他の児童の過失によって学校事故が発生した場合には、加害児童個人が賠償義務を負います。
子どもが損害賠償義務を負う場合には、民間の学校でも公立学校でも扱いが同じです。

2-3.加害児童の親が責任を負うケース

加害児童がおよそ12歳未満の場合には、親に「監督者責任」が発生します。
12歳以上であっても親の監督不行届が直接事故につながった場合には、親に不法行為が成立するので賠償請求できます。

3.学校事故の賠償金の内容

スポーツ事故に遭った場合には、以下のような損害賠償請求が可能です。
学校事故に遭った場合には、以下のような賠償金を相手に求めることができます。

治療関係費

病院にかかった治療費や入院の際にかかった雑費、家族による付添看護費用、通院交通費などを請求できます。
親が仕事を休んで子どもを看護した場合には、親の休業損害も認められます。

休業損害

けがの治療のために仕事を休んだら、休業損害を請求できます。

慰謝料

受傷の程度に応じて慰謝料を請求できます。
慰謝料の金額は、入通院の期間が長くなればなるほど高額になります。

雑費

診断書の取得費用などの雑費も請求可能です。

後遺症に関する補償

子どもが重傷を負って後遺症が残った場合には、その内容や程度に応じて後遺症についての補償を請求できます。
具体的には後遺症が残ったことによって得られなくなった将来の収入である逸失利益や、後遺症が残ったことに対する慰謝料が認められます。

4.学校事故の損害賠償が困難になりやすい理由

学校事故が起こったとき、学校や教師、他の児童からスムーズに賠償金の支払いを受けられないケースがあります。
学校側は責任をあいまいにしたがりますし、教師に請求しようとしても、学校側がかばったり隠したりしてしまうことがあります。
他の児童に請求しようにも、相手の親から「あなたの子どもも悪い」などと言われて賠償を拒否されることがあります。
子どもが学校をやめない場合、その後の学校での人間関係、友人付き合いなどの関係を考慮して、賠償請求をあきらめてしまわれる方もいます。

5.学校事故で泣き寝入りしないために

子どもが学校事故に遭った場合、最悪のケースでは命を落とすこともありますし、一生ついてまわる重大な後遺症が残るケースもあります。
子供心に恐怖を感じ、大きな精神的苦痛を受けたり不登校になったりすることもあるでしょう。学校や教師、加害児童の言い分を飲んで泣き寝入りする必要はありません。
ただし、学校事故では、被害児童側にも過失があることが多いのは事実です。その場合には「過失相殺」によって損害賠償額を減額することによって対応します。
過失相殺とは、被害者の過失の程度に応じて賠償金を減額することです。その際には、被害児童の側に「どの程度の過失」があるのかを算定する必要があります。
学校事故では、そもそも学校や加害者に対して損害賠償請求をしにくいことや過失相殺の対応など、困難な問題が発生することがあります。
適切に賠償金を支払っていただくには法律的な知識とスキルが必要となります。お困りの際には、山口の弁護士までご相談ください。
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